車の異音 キュルキュル音 カタカタ音の原因は?エンジン 足回り

エンジン

車に乗っていると様々な音が聞こえてきます。それが正常な音なのか、異常な音なのか判別するのは素人の方には中々難しいと思います。

しかし毎日車に乗っていて明らかにいつもと違う音がするという事には気付くことが出来ると思いますので、そういった時にはディーラーや修理工場に点検してもらうことをお勧めします。

ただし異音の修理の場合ユーザーが気にしている異音と整備士が判別した異音が違っている場合や、症状が再現できずに「しばらく様子を見てください」という感じで返されてしまう場合が多いです。

ですので整備士の方に一緒に音を確認してもらうなど、症状を的確に伝えることが重要です。

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エンジンの異音

エンジンの異音の場合、アイドリング時でも聞こえる場合がほとんどです。

どのような音が出ているのかである程度原因がわかる場合がありますが、きちんと原因を特定しないと直りません。

エンジンの異音の場合、本体からの異音と補器類(オルタネータ、エアコンコンプレッサー等)からの異音に分かれます。

キュルキュル音 ギュー音

エンジンを掛けた時のギューという何かが滑っているような音、アイドリング中にキュルキュル音が出る場合の対処法を紹介します。

ベルトの異音

この音が出ている場合、補器類のベルトが鳴いているか滑っていることが考えられます。

ベルト調整で直ることもありますが、基本的には交換で対処します。

プーリーのサビ、摩耗

ベルトの張りが緩い場合プーリーの摩耗やサビが考えられます。この場合ベルトを交換してもすぐにベルトを削ってしまい、またすぐに緩んでしまいます。

プーリーの種類
  • クランクプーリー
  • オルタネータプーリー
  • パワステポンププーリー
  • ウォーターポンププーリー
  • エアコンコンプレッサープーリー
  • テンショナープーリー
  • アイドループーリー

写真は摩耗したオルタネータのプーリです。プーリーが摩耗しているとベルトの削りカスがこびり付いている場合がありますので交換が必要です。プーリーのみ部品が供給されていますので丸ごと交換する必要はありません。

カタカタ、ガラガラ、ウィーン、うなり音

エンジン回転中、アイドリング中に異音がする場合それがエンジン本体から出ている音なのか、補器類(オルタネータやパワステポンプ等)なのかを判別することが重要です。

エンジン本体の異音

エンジン本体の異音を判別する方法は

  • 聴診器(サウンドスコープ)を直接当てて音を聞く
  • 補器類のベルトをすべて外して異音が消えるか点検する

ベルトを外したほうが確実に判別できますが、聴診器は手軽に点検できます。

エンジン本体の異音は内部の損傷や摩耗の可能性が高いので、修理も高額になる場合がほとんどです。走行距離が多い場合や年式が古い場合、買い替えを含め修理するかよく考えたほうがいいかもしれません。

補器類の異音(オルタネータ、パワステポンプ、エアコンコンプレッサー)

補器類の異音を判別する方法は

  • 補器に直接聴診器(サウンドスコープ)を当てて音を聞く
  • エアコンのスイッチを入れて音が変化するか点検する(エアコンコンプレッサー)
  • ハンドルを切って音が変化するか点検する(パワステポンプ)
  • ベルトを外して直接ガタがあるか、音が出るか点検する(ウォーターポンプ)
基本的には聴診器を当てて点検しますが、エアコンスイッチを入れたり、ハンドルを切ったり、することである程度異音が出ている個所を絞り込むことができます。

写真はデジタル式の聴診器(サウンドスコープ)です。普通の物よりもかなり音がよく聞こえます。

市販で売られているものは高額なので自作しました。(費用は部品代で7000円くらいです)

作成方法はこちら

スターターの異音

スターターの異音で最も多いのがエンジン始動直後のガラガラ音、シャー音、です。

スターター内部のグリスの劣化によることがほとんどで、スターターを交換することで直ります。

サスペンション,ステアリングラックの異音

サスペンションの異音の判別は難しく「100%ここが原因」と言えることがほとんどありません。

というのも走行テストをしないと異音が発生しないので、聴診器を当てることができないからです。

 

ゴトゴト音、カタカタ音、ギシギシ音

走行中、特に悪路、凸凹のある路面での異音はこのような原因が考えられます。

ショックアブソーバーが抜けている(減衰力が低下)

ショックアブソーバが抜けているとゴトゴト音がすることがあります。封入されているオイルやガスが漏れる場合と内部の劣化によって減衰力が低下します。点検方法は

  • 目視でオイルが漏れているか
  • 走行してフワフワした感じがないか
  • 車を揺すってみて揺れが残らないか

サスペンションアッパーマウントのガタ

アッパーマウントはサスペンション上部についている部品で、緩衝部分はゴムでできているので、年数がたつと固くなったり、潰れたりして異音が発生することがあります。点検方法は

  • 走行テストで確認する
  • リフトアップ、ジャッキアップして手で揺すってみてガタがあるか点検する

不良の場合、ショックアブソーバと同時に交換されることが多いです。

アッパーアーム、ロワーアームのガタ、ブッシュ切れ、ボールジョイントのガタ

アッパーアーム、ロワーアームはボルトで車体に取り付けられていて、そのボルト穴まわりはゴムの部品がブッシュです。ボールジョイントはアームとナックルを繋ぐ部品です。点検方法は

  • 走行テストでを確認する
  • 目視でブーツに亀裂割れがないか確認する
  • リフトアップかジャッキアップして手で揺すってガタがあるか確認する

不良の場合はブッシュ、ボールジョイントを交換します。単体で部品が出ない場合はアームごと交換します。

 

スタビライザーリンク、ブッシュのガタ

スタビライザーリンクはスタビライザーとサスペンションを繋ぐロッド状の部品です。

ブッシュはスタビライザーを車体に固定している部品です。

手で揺すってみてガタがある場合は交換します。

ステアリングラックの異音

走行中悪路や凸凹した路面でゴトゴト音がする場合、ステアリングラックバーにガタがある可能性があります。サスペンションの異音と間違えやすいので注意が必要ですが、手で揺するとすぐにガタが確認できるので比較的わかりやすいです。

ホイールベアリングの異音、タイヤの異音

ホイールベアリングの異音はタイヤの異音と似ているので注意が必要で、ゴーゴーと唸るような音がすることが多いです。

ゴーゴー音

点検方法はリフトアップかジャッキアップをして、タイヤを手で回してみて音がするか確認します。異音がしない場合はタイヤの劣化を疑いましょう。ベアリングの異音の場合、手で回して音が確認できることがほとんどです。

ブレーキの異音

ブレーキの異音は比較的わかりやすく判別しやすいですが、音によってはすぐに修理が必要な場合があります。

キーキー音、ゴーゴー音、カッチン音

その異音が出るのがブレーキを踏んだ時なのか、走行中常になのか、車庫入れなどで前後に動かしたときなのかで原因が変わってきます。

ディスクブレーキ、ドラムブレーキの鳴き

キーキー音

ブレーキを踏まなくてもキーキー音がする場合ブレーキパッドの残量が少ない可能性が高いです。ブレーキパッドにはパッドセンサーと呼ばれる金属の部品が付いています。残量が少なくなるとセンサーがディスクローターに当たって音が出るようになっています。

ブレーキを踏んだ時にキーキー音がする場合はブレーキパッドとディスクブレーキの摩耗状態や材質、パッドのグリス切れなどが考えられますが、今すぐ修理しなければならないという状況でありません。完全に直すにはブレーキパッドとディスクローターを交換する必要があります。

ドラムブレーキの場合はドラムの中にブレーキダスト(削りカス)が溜まっていることが考えられるので、ドラムを開けて清掃することで直ります。

ゴーゴー音

ブレーキを踏んだ時ゴーゴー音がする場合、ブレーキパッドの残量がまったく無いことが考えられます。この場合、今すぐ修理する必要があります。

カッチン音

車を車庫入れなどで前後に動かし、ブレーキを踏んだ時に「カチッ」、「カチッ」と音がする場合、ブレーキパッドのシムと呼ばれる金属のプレートがきちんと固定されていないことが考えられます。この場合、粘着性のあるパッドグリスを塗るか、シムを交換することで直ります。

ドライブシャフトの異音

旋回時にハンドルを切りながら加速したとき「カタカタカタ、、、」という音がする場合ドライブシャフトのベアリングにガタがある可能性があります。この場合ドライブシャフトを交換しますが、中のグリスを入れ替えることで直ることもあります。

室内の異音

室内の異音はかなり種類があるのですが今回は2例紹介します。

コトコト音

ダッシュボードの奥でコトコト音がする場合、エアコンの内外気切替、モード切替、温度調節のアクチュエーターの不良が考えられます。点検方法は各スイッチを操作して音が変化または止まるかで判別します。

水が流れる音がする

エンジンの回転を変化させた時、回転を上げた時にチョロチョロと水が流れる音がする場合、冷却水のエアが混入している可能性があります。

修理方法は通常のエア抜き作業をすることで直ります。

異音の判別が難しい場合

下回りの異音の場合、走行中でしか音が確認できないため聴診器(サウンドスコープ)を当てることができません。ですので手でガタが確認できる場合や、音が出る場合でないと「100%ここが原因」と断定することができません。

となると、ある程度予測で修理することになってしまいますので少しでも原因を絞るために電子サウンドスコープを使用します。

原因と思われる個所にセンサーをクランプして配線を室内まで引き込みます。こうすることで走行しながらヘッドホンで音を確認することができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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