最近はタイミングチェーンを採用するエンジンが増えていますが、今回は少し懐かしい作業、タイミングベルトの交換を行います。
今回の対象は、V8エンジンを搭載するクラウンマジェスタ(UZS151)です。
過去にセルシオや13系クラウンの同様の作業を経験しているため、その知識を活かしながら進めていきます。
タイミングベルト交換はエンジンの寿命や性能に直結する重要なメンテナンス作業です。特に、V8エンジンのような大型エンジンでは、正確な作業が求められます。
この記事では、タイミングベルト交換の手順を分かりやすく説明し、写真や図解を用いてポイントを解説します。さあ、一緒に始めましょう。
用意する部品
交換する部品です。
- タイミングベルト
- タイミングテンショナー
- タイミングテンショナープーリー
- タイミングアイドラープーリー
- ウォーターポンプ
- ファンベルトテンションー
- ファンベルトアイドルプーリー
タイミングベルト交換手順
タイミングベルト交換作業を始める前に、まずは作業スペースを十分に確保することが重要です。このために、タイミングベルトにアクセスするために必要な部品を順番に取り外していきます。
以下に具体的な手順を示します:
- エアクリーナーケースとエアダクトの取り外し
- ラジエータの取り外し:ラジエータアッパーホースとロワーホースを含む。
- エアコンコンプレッサーの取り外し:高圧および低圧パイプは接続したままにします。
- パワーステアリングポンプの取り外し:ホースはそのままにしておきます。
- オルタネータの取り外し。
- ファンベルトの取り外し。
- 冷却ファンの取り外し。
- サーモスタットハウジングの取り外し。
- タイミングベルトカバーの取り外し:これにより、タイミングベルトが露出します。
- タイミングベルトテンショナーの取り外し。
- タイミングベルトの取り外し。
- ウォーターポンプの取り外し。
これらの手順を正確に行うことで、タイミングベルト交換作業がスムーズに進行します。
タイミングベルトの取り外し
エアダクトとエアクリーナーケースを外します。
ラジエータ、ファンベルト、ファンを外します。
エアコンコンプレッサーのボルトを外します。
高圧ホースと低圧ホースは外さずコンプレッサー自体はそのまま置いておきます。
パワステポンプの取り付けボルトを外します。
ホースは外さずそのままにしておきます。
前に1本、後ろに2本で止っています。
オルタネータは完全に外します。
ボルトを2本外し、サーモスタットハウジングを外します。
液体パッキンで張り付いているので、力を入れすぎないようにこじ開けて外します。
クランクプーリーを外して、タイミングカバーを外していきます。
クランクプーリーはインパクトを使って外しました。
これでようやくタイミングベルトが外れる状態になりました。
ベルトを外す前にクランクとカムの合わせマークを合わせておきます
ウォーターポンプの取り外し
タイミングベルトを外してウォーターポンプを外します。
冷却水が大量に出てくるので、受け皿を用意しておきましょう。
クランクシールもついでに交換します。
タイミングベルトの組付け
ウォーターポンプ、テンショナー、アイドラーを交換してタイミングベルトを取り付けます。
タイミングベルトにも合わせマークがあるので、矢印が前を向くように取り付けます。
合わせを確認したら、テンショナーのピンを抜いてベルトを張ります。
元通りに組んでいきます。
ここまで来ればあとは難しい作業はありません。
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