今回は、車検で入庫したホンダライフ(JB1)におけるステアリングギヤボックスの交換手順について紹介します。
この車両は、左前タイヤを揺すった際にかなりのガタが感じられたため、詳細な検査が必要でした。
ステアリングにガタがある場合、その原因は様々です。考えられる原因としては、タイロッドエンドやラックエンドの摩耗、またはステアリングギヤボックス自体のガタなどが挙げられます。
今回の作業では、これらの部品の状態を検証し、必要に応じてステアリングギヤボックスの交換を行います。
点検するとステアリングギヤボックスのシャフトのブッシュが破損しているのか
グラグラの状態でした。
シャフトはステアリングラックブーツの中に隠れているので、ブーツを外してガタを点検します。
さすがにこのままでは車検を通せません。
ステアリングギヤボックス交換手順
というこで年式と走行距離を考えてステアリングギヤボックスごと交換することにしました。
新品は高いのでリビルト品で交換します。
ステアリングギヤボックスの取り外し
まずタイロッドエンドをセパレータを使用して外します。
こんな感じで左右とも外します。
次に運転席足元のステアリングシャフトのボルトを2本外します。
リヤのエンジンマウントのボルトを3本外します。
下のボルトだけでOKです。
運転席側のメンバーのボルトは完全に外します。
助手席側は緩めるだけにしておきます。
モーターのカプラを外します。
ギヤボックスを固定しているボルトを4本外します。
これでステアリングギヤボックスが抜けるはずです。
ステアリングギアボックスは、メンバーを完全に下ろさなくても外せます。
ステアリングギヤボックスの組付け
ステアリングギヤボックスを組み付ける際、タイロッドエンドは再利用することが多いため、新しいギヤボックスに移植します。
この作業では、タイロッドエンドを元の長さに正確に合わせることが重要です。
私の場合、ねじ山の数を数える方法を取ります。
たとえば、左側が7山、右側が6山だった場合、それぞれのタイロッドエンドを同じ数のねじ山に合わせて組み付けます。
これにより、正確なアライメントが保たれ、ステアリングのバランスが保たれます。
また、単純にタイロッドエンドの長さを測定して組み付ける方法もあります。どちらの方法も、タイロッドエンドを正確に位置づけ、ステアリングの性能を最適化するために有効です。
リビルト品を取り付けます。
外した逆の順番で組付けていきます。
サイドスリップの調整
作業の最終段階では、サイドスリップとハンドル位置の微調整を行い、すべての作業を完成させます。この調整は、車両の操縦性と安定性を保証するために重要です。
ステアリングをまっすぐな状態で取り外し、タイロッドの長さを元の長さと同じに組み付けることで、ハンドルの位置とサイドスリップは大きく狂うことはないはずです。
正確なステアリングの位置とタイロッドの長さを保つことにより、車のトラッキングとサイドスリップを最適な状態に保つことができます。
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