トヨタ ノア ヴォクシー AZR60 ハンドルのガタつき ステアリングラック 交換

シャシー
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今回はトヨタ ノア ヴォクシー AZR60の車検時に発見されたステアリングラックのガタつき問題について、紹介します。

この車両は車検のために入庫しました。通常の車検プロセスの一環として、タイヤを外す前にブレーキの状態や足回りの安定性をチェックするのですが、この際にステアリングにかなりのガタがあることに気づきました。

特にこの車種においてステアリングラックのガタつきは、大抵の場合、固定部分のブッシュの劣化が原因です。このまま放置すると、ハンドルの遊びが増えてしまい、運転中の安全性に大きなリスクをもたらす可能性があります。

残念ながら、この部分のブッシュだけの交換はできず、ステアリングラックの全体交換(ステアリングラックASSY交換)が必要になります。この手順を実施することで、ステアリングの安定性を回復し、安全な運転状態を保証できます。

この記事では、このような状況に直面した場合の診断と解決策を分かりやすく説明し、車の安全性を維持するための重要な情報を提供します。

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ステアリングギヤボックス(ラック)交換手順

  1. まずハンドルを真っすぐの状態で固定します。(ハンドル自体をテープなどで動かないようにします。)
  2. タイロッドエンド左右を外します。
  3. ラックのホースとパイプのフレアナットを緩めてオイルを抜きます。
  4. ステアリングシャフトのボルトを外してシャフトを抜きます。
  5. メンバーに取り付けられているエンジンマウントを外します。
  6. スタビライザーを外します。
  7. メンバーのボルトを緩めてギリギリまで下げます。
  8. ステアリングラックの取り付けボルトを外します。
  9. ステアリングラックをメンバーとボディの隙間から抜きます。
  10. タイロッドエンドをリビルト品に移植します。
  11. 外した逆の順番でステアリングラック取り付けます。
  12. パワステオイルを補充してエア抜きをします。
  13. ハンドル位置、サイドスリップを調整します。

ステアリングギアボックス(ラック)の取り外し

まずタイロッドエンドを外しますが、先にタイロッドのナットを緩めておきます。
(タイロッドエンドは再使用するので。)
スタビライザーのリンクを外します。
ギヤボックスのパワステホースを外してオイルを抜きます。
ステアリングシャフトを止めているボルトを外してスプラインを抜きます。
エンジンマウントを外します。
メンバーのボルトを緩めて下げます。
メンバーからスタビライザーを取り外すために、左右2本ずつの取付ボルトを外します。
これが作業の中で最も難しい部分ですが、スタビライザーをうまく外せれば、ステアリングラック自体は比較的簡単に取り外せます。
ステアリングラックの取付ボルトを外します。(ボルト&ナットになっているので下から緩めます。)
ステアリングラックをメンバーから引き抜きます。
少し斜めにすると抜けやすいです。

マフラーが少し邪魔ですが何とか外れます。

ステアリングラックの取付

トヨタ ノア ヴォクシー AZR60のステアリングラック取り付け手順について以下のように説明します。

ステアリングラックが取り外されたら、タイロッドエンドの長さを測るか、ねじ山の数を数えてメモしておきます。

これにより、タイロッドを元の長さに戻すことができ、後のサイドスリップやハンドル位置の調整が容易になります。

 タイロッドエンドを元々の長さに合わせて取り付けます。この時点ではナットを完全に締め付けず、後の調整のために仮止めしておきます。

次に、外した逆の手順でステアリングラックを取り付けていきます。取り付けの順番は以下の通りです。

    • ステアリングラック
    • エンジンマウント
    • スタビライザー

パワステポンプの交換

パワステポンプもオイルが滲んでいるのと、少し異音が出ているのでリビルト品に交換します。

パワステポンプに付いているホースを2本外します。

プーリーの隙間から取り付けボルト2本を緩めます。

ボルトはボディーに当たって完全に引き抜くことはできません。

パワステポンプを外します。

ボルトの穴に切れ目が入っているため、取付ボルトを完全に引き抜かなくてもポンプが外せます。

リビルト品のパワステポンプを取り付けます。

パワーステアリングオイルの補充とエア抜き

オイルをリザーブタンクに補充します。

エンジンをかけずにハンドルを左右に4~5回くらい切ります。
次にエンジンをかけてすぐに止めます。

この時オイルが一気に吸い込まれますので、エンジンをすぐに止めてオイルを補充します。

(2~3回繰り返す)

エア抜きはいきなりエンジンを掛けずハンドルを左右にきってある程度抜いておきます。エアーが入ってしまうと中々抜けないので注意しましょう。

ハンドル位置サイドスリップの調整

ステアリングラックの交換後のハンドル位置とサイドスリップの調整手順について、以下のように説明します。

試運転とハンドル位置の点検

:ステアリングラックの取り付けが完了したら、まず試運転を行い、ハンドルの位置を点検します。試運転はハンドルの反応と車両の直進性を確認するために重要です。

サイドスリップの調整

ハンドル位置が適切であることを確認したら、サイドスリップの調整に移ります。サイドスリップが大きくずれている場合は、調整に時間がかかることがあります。

作業のまとめ

この記事では、トヨタ ノア ヴォクシー AZR60におけるステアリングラックの交換作業について、その手順と重要なポイントを詳細に解説しました。ステアリングのガタつきは運転の安全性に直結する問題であるため、正確な診断と丁寧な交換作業が求められます。

手順としては、タイロッドエンドの取り外し、スタビライザーとエンジンマウントの取り外し、そしてステアリングラック自体の取り付けが含まれます。特に、タイロッドエンドの長さを正確に測定し、後のハンドル位置調整とサイドスリップ調整を容易にすることが重要です。

最終的な調整段階では、試運転によるハンドル位置の確認とサイドスリップの精密な調整を行いました。これにより、車両の運転安全性を最大限に確保することができました。

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