マツダ プレマシー エンジンチェックランプ リーン異常とは? CP8W 

エンジン
今回は、エンジンチェックランプが点灯したマツダプレマシー(CP8W)、走行距離約60,000キロの車両の整備事例を紹介します。

お客様からは、メーターパネルに警告灯が点灯しているため、点検を依頼されました。

車のオーナーによると、車の運転感覚に特に問題はないとのことですが、エンジンチェックランプの点灯は何らかの問題を示している可能性があります。

このため、正確な診断と適切な対処が必要となります。

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スキャンスールで故障コードの点検

エンジンチェックランプが点灯した車両の診断を行う際、私は最初にO2センサーに問題があるのではないかと考えました。そこで、スキャンツールを使用して故障コードを点検しました。

点検結果、リーン異常を示す故障コードが表示されました。

リーン異常とは、燃料の混合比が理想的なバランスよりも薄くなっている状態を指し、具体的にはO2センサーが測定した燃料補正量が一定の基準値を超えたときに検出される故障コードです。

簡単に言えば、車が必要な燃料よりも少ない燃料で運転している状態と言えます。

故障探求

車両のリーン異常の原因を特定するため、まずは燃料が薄くなる可能性のある原因を洗い出しました。原因として以下のことが考えられます。

  • 燃圧が低いこと、
  • インジェクターのつまり、
  • エアフロメーターの故障、
  • バキュームホースやエアダクトからの空気の吸い込み
  • 、O2センサーの誤作動

最初に排気ガステスターを使った点検を行いましたが、結果は異常なしでした。

また、エンジンの調子が良好であることから、燃圧異常インジェクターのつまりの可能性は低いと判断しました。

次に、二次エアーの吸い込みを点検しました。この車の場合、二次エアーとはエアフローメーターの下流から吸い込まれる空気のことを指します。空気の流れは次の順序で進みます:

  1. エアクリーナー
  2. エアフロメーター
  3. インテークエアダクト(ここから二次エアーが吸い込まれる)
  4. スロットルボディ
  5. インテークマニホールド
  6. エンジン燃焼室
エアフロメーターで測定された吸入空気量に、二次エアーが加算されると、燃料噴射の際に正確な量を計算できず、燃料が薄くなる原因となります。

故障原因

バキュームホースやエアダクトを目視で点検していたところ、エアダクトに大きな割れを発見しました。

この割れはエアフロメーター(吸入空気量を検出するセンサー)とスロットルボディの間に位置していました。

この場所からの空気の吸い込みは、エンジンコンピューターに燃料が薄いと判断させる原因となります。

割れたエアダクトを新品に交換し、O2センサーの出力電圧を点検したところ、問題はありませんでした。

修理はこれで完了しましたが、エアダクト交換という単純な作業に見えても、故障原因の特定には多くの手順が必要であるため、工賃がかかることをご理解いただきたいです。

なお、故障コードが示された際にO2センサーの故障を疑うことは一般的ですが、正確な診断を行うことが重要です。特に走行距離が10万キロ以上の場合、O2センサーは消耗品であるため、異常がなくても交換を検討することをお勧めします。

まとめ

今回の事例ではエアダクトの破れを比較的容易に発見できましたが、バキュームホースの亀裂やマニホールドのつなぎ目など、目視では発見が難しい箇所も存在します。

疑わしい箇所にパーツクリーナーを吹き付け、エンジンの回転に変化があるかどうかを点検する方法も有効です。

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